安眠妖怪!寝かし女おぬい

シナリオ

1_おぬいさんがやってきた

お前さ

今何時だと思ってんだ

こんな時間になぜ起きておるのじゃ

せっかく夢を食いに来たというのに

眠っておらんのでは話

にならん

さあ

寝ろ

今すぐ寝ろ

なんじゃ

わしが何者か気になるのか

わしはな

おまえさんの夢を食いに来た

あやかしじゃ

ややかしと言うても

別に命までは取らん

ただちょっと

夢を食わせてもらうだけじゃ

そうじゃなぁ

バック

とか呼ばれてるヤツがおるじゃろ

あんな感じじゃ

そういうわけで

おまえさんにはさっさと寝て

夢を見てもらわねばならん

まあまあ安心せい

お前さんのように

せっかく来たのに寝てなかった

という奴はたまにいるのじゃ

そういう時

どうするか

ふふん

わしが寝かしつけてやるのじゃ

こう見えて寝かしつけるのは得意

なのじゃぞ

眠れない人間のもとに現れて

寝かしつけるあやかし

寝かしめのお縫いといえば

わしのことじゃ

6_耳かきしてほしい？

そうじゃ

何か欲しいものはあるか

わしの幻惑ならば

なんでもできるぞ

まあ

今から寝ようというのじゃから

興奮

するようなことは勧められないな

は

耳たきしてほしい

ずいぶん変わった願い者の

まあ

リラックスはできそうじゃが

まあよい

ではわしが膝まくらしてやろう

さあ

こっちへ来い

では

始めるぞ

よいしょ

と

なかなか

やりごたえがありそうじゃのう

今まで

いろんなやつを寝かしつけてきたが

耳かきなんて頼むやつは

お前さんが初めてじゃ

変わったやつじゃの

まあ

そんな無茶な願いではないから

いいと言えばいいのじゃが

しかし

こうして甘えられるというのも

なかなか悪くないものじゃなぁ

大人になると

なかなか

素直に甘えられる相手というのも

おらんのじゃろ

寝かしつけようと子守唄を歌ったり

昔話

をしたり

添い寝をしたり

確かに

母のようでもあるな

今はわしのことを

母だと思ってくれてもいいぞ

かわいい坊や

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