教師になんかならなきゃよかった

シナリオ

チャプター1

はい

君

確か

そうだよな

ああ

久しぶり

卒業式以来だな

何年ぶりだろうな

大人になったな

びっくりしたよ

当然

忘れるわけないだろ

君のこと

ずっと覚えてたよ

卒業式の日も

泣きながら挨拶しに来てくれて

あの日のことも

ずっと覚えてる

いや

本当に

月日が経つのは早いな

あんなに可愛かった君が

もうこんなに大人になるなんて

ああ

可愛かったよ

外見ももちろんそうだけど

それだけじゃなくて

あって

俺は何を言ってるんだ

ああごめん

久しぶりすぎて喋りすぎたな

今は

まあ

時間はあるけど

お茶は

良くないんじゃないか

さすがに

生徒じゃなくても

君は生徒みたいなものだから

さすがに二人きりでは

それに

俺みたいなおじさんと喋ったって

面白くないだろ

ありがとう

お世辞でも嬉しい

ほら

もう行きなさい

またな

何

あまり大人を困らせるなよ

子供扱いしてるわけじゃ

だから

子供扱いじゃないって

しつこいなもう

ん

ああ

わかったよ

その代わり

一杯だけな

一杯で帰るから

あ

チャプター2

落ち着いて

相当酔ってるのはわかる

酔わせたのも俺だ

悪かった

謝る

でもな

こういうのは良くない

やめておこう

そうだ

さっきから何度も言っているが

君はいつまでも俺の生徒だ

そういう対象ではない

やだじゃない

いいから言うことを聞きなさい

ああ

今は生徒じゃないな

それは分かってる

でも

ん

待ちなさい

ん

うまい

あちょあ

ま

待って待ってくれ

んん

待ちなさい

ああ

ごめん

驚かせるつもりは

なかった

ごめん

つい

ああ

どうしたらわかってもらえるんだ

分かってる

君がもう大人だってことは

十分分かってる

でも

無理だ

今更じゃないか

何のために俺があの時

いや

なんでもない

いいから

なんでもないって

言わない

言わないって

わかって

わかってくれよ

こんな風に君を

突き放したくないんだ

もう

あんな顔

させたくない

卒業式の時みたいな

あんな悲しい顔

好きだって言ってくれて

今でも好きって言ってくれて

嬉しかった

すごく

ありがたいと思うよ

でも

やっぱり

俺は教師で

君は生徒だ

そう

だな

分かってるよ

ちゃんと分かってる

君はもう

俺の生徒じゃない

立派な大人で

未来のある若者だ

でも

そんなキラキラした若者の未来を

俺が奪っていいわけない

奪ってほしいなんて

簡単に言うもんじゃないんだって

ダメだ

あ

もう一回

告白

いや

それさっきも言ってたけど

ああ

ああ

先生としてじゃなく

一人の男として

好き

か

君って怖い

本当に

ああ

もう

参ったな

君

は言い出したら聞かない子だったな

まったく

わかった

その気持ちに応えて

俺も

一人の男として返事をしよう

あの時のこともちゃんと話す

聞いてくれるか

ん

正直言うと

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