αとΩ 執事とお嬢様の秘密の駆け引き…

シナリオ
お嬢様、そろそろおきませんと今日のご予定に支障をきたします。
お嬢様、お布団にもぐらないでください。
『まだ眠い』ではありませんよ。いい加減にしないとお布団を取りますよ。
あっ…この匂い…もしかして発情期?
お嬢様、もしかして…『向こうへ行ってて』って、とにかく起きてくださいませ。
やっぱり体が熱い。耳の裏は…匂いが濃い…ってことは発情期?
どうして?抑制剤をのんでらっしゃるでしょ?
『飲まなかった』?なぜ?
…私がお嬢様を?って、ちゃんと言ってください。
そうでなければ、出て行きません。黙ってないで、ちゃんと言ってくださいませ、お嬢様。
『言いたくない』?『嫌われたくない』?ってわたしにですか?そんな。わたしがお嬢様を嫌う理由がありません。
お嬢様は私にとって大切な宝物ですから、ずっと大切にして、ガラスケースにしまっておきたいお方なのに、そんなお嬢様を嫌うはずなどありえません
『聞いたことがない』って、お嬢様にそんなこと言えるわけないじゃないですか。
私は使用人です。それくらいの分別は持ち合わせております。
お嬢様の周りには、常に女の使用人しかいないのはオメガであるお嬢様に、万が一にも、間違いがないようにという配慮です。
男…ましてや、アルファの自分がは近づくことすらできないのは当然のことではありませんか?
今回の新種のウイルス騒ぎで使用人が足りなくなって、まさか私が…お嬢様就きの執事になれるなんて思ってもいませんでした。
お嬢様が、旦那様にお願いされたのですか?私をお嬢様就きの執事にするようにと…。
どうして?
お嬢様が、私の存在に気づいてたなんて…でも、それと抑制剤を飲まなかったことと何のつながりが…。
まさか、お嬢様?
お嬢様?泣かないで…。ちゃんと私の顔を見てください。
なぜそのようなことをなさったのですか?
お嬢様には、その身に合った方とのご縁談はご存じなはず…。
それは…ぎゅー・・・。
あ、すみません。わたしのようなものがお嬢様を抱きしめるなんて。
ん、だめですお嬢様…離してください。そんな近くでお嬢様のフェロモンを嗅いでしまったら…理性が飛んでしまう…。
いやいやしないでください、おねがいです。私を困らせないでください。
今、メイドをよんで参ります。発情期はいったん始まると終わるまで何をしても終わらないと聞きます。
それまでのご予定は体調不良ということで、わたしのほうで調整いたします。よろしいですね?
あと少し、今はだめだ。それまで夜まで、ヒートはマックスになるはず。それまで我慢ですよ。お嬢様?
コンコン
こんな夜更けに、だれですかー?
あ、お嬢様…。どうなさったのですか?そのようなガウン姿で……『おねがい』って?
なにをおっしゃってるんですか?今夜は旦那様も奥様もいらっしゃらないんです。そんなときに。とにかくお部屋にお戻りください。
そんな匂いをさせてお屋敷を歩き回ったら、ほかの使用人が気づいてしまう。
『だから、夜中まで我慢した』って。どうして…。
あ、なにを…お嬢様?そんなに濃くなったフェロモンを嗅いでしまったら、抗フェロモン剤を飲んでる自分でも押さえが効かなくなります。
『誰かのものになる前に、好きな人にもらってほしい』…なんて。
そんなこと…お嬢様…こうするためにわざと抑制剤を飲まなかったのですか?
発情期じゃないと言えなかったって。発情期じゃなくても…そんなことなんて関係ないのに。なんて浅はかな考えを。もしも、ほかの人が襲ってきたらどうするつもりだったのですか?ほんとに、無茶なことをなさるお方だ…。
そんなに私のことが好きですか?
でも、お嬢様がみてるのは、執事として仕えてるわたしです。もしも、この一線を超えたらお嬢様に本当の姿を、見せることになる。
それでも後悔しませんか?お嬢様の知ってるわたしではありませんよ。
わかった、そこまでいうんなら、お前の初めては俺がもらう。それでいいんだな?
どうした?驚いた顔して、関係を持つってことはお互いが対等になることだと俺は思ってる。お前は俺にとって宝ものに変わりはない。しかし、それは執事としてお仕えするお嬢様ではなくなる。俺の愛するたった一人の女って意味だ。
発情期のオメガのフェロモンに惑わされて……関係を持つわけじゃない。
俺は俺の意思でお前を抱く。そこにはアルファもオメガもない。絶対にほかのやつにお前を渡さない。
ずっと俺だけのものにする。その覚悟はあるか?止めるなは今のうちだぞ。
なら、後は愛し合うだけだ。おいで、お姫様だっこしてベッドまで運んでやる。そうだ、お前の部屋にこのまま戻ろう。その方が、明日の朝気づかれずに済む。
もっとほしいんだろ?おい、そんな顔誰にも見せんなよ?
俺だけのもんなんだからな。わかってるか?
なに?『うなじ噛んでほしい』?『俺だけのものになりたい』って?
ごめんな、今日は噛んでやれない。『なんで?』って?
とにかく今日はダメだ。泣くなって。
なら、『妊娠させて』って?バカ、そんなことできねー。
もうお前なにも考えなくていいから。もっと愛してやるから。
…ちゃんと最後まで正気保ってろ。飛ぶなよ?
『むり』?無理でもだ。
…誰に愛されてるか…俺をちゃんと見ろ。
あ、はあ…大丈夫か?目がうつろだな。焦点が合ってない。
あ、耳元で『愛してる』って囁くな…。そんなこと言われたらうれしすぎて持たないだろ?
な、おい、大丈夫…じゃないみたいだな。
今度は飛んでる…しかたないか、このまま寝かせて…なんて満足げな顔してんだよ、お嬢様…。
ごめんな、ほんとはうなじを噛んでやりたかったけど本気になるとか想定外だろ。
一般家庭に生まれたアルファなんてなんの後ろ立てもない。
自分の力でのし上がるために、オメガの一人娘がいる家に執事になって、お前と番になってやろうって…。お前は俺におぼれさせて、あとは好きにしようって思ってたのにさ。
きれいで可憐で、純粋無垢な汚れてないお前がまぶしくて本気で手に入れたくなった。
このままじゃ、きっと引き離される。ほかの男にお前を取られる。
番になっても、きっと…だから待ってろ。必ず認めさせるから。
お前の相手は俺しかいないって。愛してる、俺だけのお嬢様…。
商品紹介
【オメガバース】
『腹黒執事αはお嬢様Ωを溺愛する』
台本:マシロ様@masiron0324 よりご提供頂きました
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13685601
[まぐくん]
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